1999年初夏

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'99年5月1日(月)    名刺

某所でよく名刺を頂くことがあります。
頂いたらこちらもサッと自分の名刺を出せればカッコ良いのですが、
なんと、私ったら持っていない。

普段チビちゃん相手に教えていると使わないというのが言い訳ですが、
でも、この年齢になって名刺も持っていないなんて。。恥ずかしい。(/-\)

      そうだ、ちゃんとした名刺を作ろう!

と思ったのは良いのですが・・・
次の瞬間、つまってしまう。何を書くか?

たった一枚の薄い紙っぺらなのに、でもそれが「その人の顔」になってしまいそうで・・・。

「ピアノ・エレクトーン教師」「◯音楽教室主宰」「・・・奏者」
(海外の人は下手でも「I'm a pianist.」なんて堂々と言うけれど、日本人はそんな事よほどでないと言えない。)
「鍵盤弾き」「音楽の楽しみの伝授者」「人々に夢を与える女」・・・いっそ肩書きは何も無し?

ホームページのURLは書かないでおこうかなぁ。。
最初の頃は嬉しくてみんなに「来て来て!~~~\(^-^)/~~~」とURLを教えまくっていたけれど、
犯罪が世を騒がせている昨今、「HP作ってるなんて、暗〜い。」と思われそう。。

ああん、どうしましょう。。。名刺。



'99年5月8日(月)     作品

中央線に乗っていたら聞こえてきた。
50代位の母親らしき女性2人の周囲を全く気にしない大きな声。

        「・・・子供は親の作品なのよ。・・・」

「ずいぶん乱暴な言い方。。。」と思うひろみーた。
が、次の瞬間なぜかこう置き換えてみる。
          「生徒は先生の作品。。。」

こねくり回して作る芸術作品と、意思があり生きている人間とは「全然違うわ!」
と急いで否定する。

でも・・・芸術作品も生徒も、
「その特徴・優れた点を見つけそれをうまく引き出してあげる点」は似ているかもしれない。。

などと考えていたら終着駅に着いてしまった。



'99年5月24日(日)    日曜講座

発表会を終えもっともっと音楽を楽しめる子を育てたいとの思いを新たにし、
先月から小中学生の希望者に下のようなグループレッスンを月1回開くことにしました。

【内容】個人レッスンではなかなか時間のとれない
     ソルフェージュ・聴音・読譜力強化・即興・作曲指導・楽典など
       
【時間】平日はスイミングに塾に他の習い事もありそうなので、日曜日。私も休日返上!

ところが!・・・出席者2名。 
ムナシイ(;_;)どうして?

理由を考えてみました。
・「講座の重要性」を感じていない可能性。
    先生の自分に向く気持ちが、「個人レッスン」なら丸々100%で時間の中味が濃いけれど、
    「7人グループ」なら私に向く先生の気持ちは7分の1。時間の中味が薄い。
    どうせ「十束一からげ」だしぃ・・・的に考えている可能性。
    (だって試験前でも個人レッスンは休まずに来るのにグループは欠席するのですもの。
     1対1の個人では出来ないけれど、複数なら出来る!という事だってあるのにな。)

・曜日や時間帯の設定に問題がある可能性。
   (日曜日くらい、家で一日ゆっくりしていたいのかも。。)

やはり、私がしようとしている事は無理があるのでしょうか。。。?(.. )
  半年やってみて出席率が半分行かなかったら考え直そうと思います。
 


'99年5月30日(日)    忙しさ

中味の濃い素晴しい仕事、責任ある本当に大変な仕事をしている人は、
    ・・・デンと落ち着いていて「忙しい」なんて口にしないものだ。

「明日は◯◯が!」「もうすぐ〜!」「忙しい!」と言い、いつもバタバタ落ち着かない人は、
    ・・・実は大した仕事、重要な用事でもない事が多い。

そして前者の人と約束すると、変更やキャンセルされる事はまず無いけれど、
後者の人は簡単に「都合悪くなっちゃったの。ごめ〜ん。」と変更やキャンセルしてくる可能性が高い。

「日記の更新が遅れていますよね。やはり、最近、 忙しいのでしょうか??」
というメールを頂きましたが、後者になりたくないので・・・・・・私、忙しくないわ。
一ヵ月分まとめて書きました。どうだ!(^◇^;;;



'99年6月3日(木)    かぼちゃ大会
             
茨城県に江戸崎というところがあるのですが、
そこで採れる「江戸崎かぼちゃ」をご存知でしょうか?

普通のかぼちゃよりずっときめ細かで、栗のようというか甘くて美味しいです。
食べた人はきっと「かぼちゃ」のイメージが変わると思いますよ。

おしゃべりコーナーは「ミレドミ大会」で盛り上がっていますが、
わが家の食卓は「かぼちゃ大会」で盛り上げてみました。

茶巾しぼり・プリン含め煮・サラダ等など。

かぼちゃってなんと「ビタミンAの王様」なのだそうです。
「冬至にかぼちゃ」と言うのも、野菜の端境期に保存のきくかぼちゃを食べ
ビタミン不足にならないようにという先人の知恵とか。
わが家も何だか健康に過ごせそうな気がしてきました。



'99年6月4日(金)    電子オルガンサミット 

4月、結婚のお祝いに「水切りプレート」を送った友人から、
お二人の写真と可愛い写真立てが送られてきました。

毎日、家事でイヤになっていないかしら?
遠い和歌山で一人寂しくないかしら?
実家のママに逢いたくなったり、ホームシックになっていないかしら?
・・・等と思いきや、「いらぬ心配」でした。

新妻は、こんな事を企てていたのです。(^◇^)



'99年6月5日(土)    月謝が地域振興券?

「先生!今月の月謝、地域振興券で払ってもいいですかあ?」

14歳のA子ちゃんが自分のお財布の中を見ながら質問。
今日、月謝を忘れてきてしまったけれど、自分のお財布に地域振興券なら入っていたらしい。

ひろみーたは、もらえない年齢なので、
        「わ!どんなの?見せて!見せて〜!」と面白がる。

無い物ネダリで欲しくなってしまいましたが、我慢。
        「来週でいいわよ。(^-^)」と言いました。



'99年6月12日(土)    生徒の夢、先生の夢
     
<その1>
生徒・・・どんな手段でもいいから、「エリーゼのために」を弾いてみた〜い。(^-^)あこがれ〜

先生・・・その曲を弾けるようにするだけなら至って簡単。
     (耳から聴かせて、鍵盤上で「こう弾くのよ」と教えてしまえば、アッという間。)
     でも、やめた後、自分だけで新しい楽譜を見て弾く本当の力をつけてあげたいの。

<その2>
生徒・・・先生と同じように弾けたらいいなあ。。。

先生・・・自分の演奏を真似させれば手っ取り早い。
     でも、出来上がるのは・・・先生の演奏のコピー。
     「先生を越える生徒」を育てて初めてその先生は一人前なのだそうです。
     私がつけてあげたいのは、
     楽譜から作曲者の気持ちを自分で読み取ってどう弾いたらよいか自分で判断する力。     

生徒やお母様が望んでいるものと、先生のそれとは、かなり違っているのかもしれません。



'99年6月17日(木)    宇宙の塵

今日、国語の先生の講演を聞いてきました。
「恋人を消去法で選ぶとどうなるか?」とか、
「互いに魅かれている男女が言葉を交した時・・・家に帰ってリピートするのは男性。」とか、
どのお話もすごく面白かったのですが、一番印象に残ったは、

    「私達はみんな、100年経ったら、宇宙のチリ。」

そうなのかぁ。。やりたい事を、悔いのないよう頑張ろう!



'99年6月18日(金)    プラスα

ピアノやエレクトーンの先生方7人が毎月集まっていた座談会が無くなって6年。
その中のお一人が趣味の押し花で個展を開くというので、皆で銀座のギャラリーへ。

「押し花」というと「夏休みの宿題」「押し花電報」くらいしか浮かばない私ですが、
それはそれはこの様にメルヘンティックで素敵な世界でした。

その後お食事&おしゃべり。
皆さん教えるだけでなく、プラスα・・・今回、趣味の「押し花」で個展を開いたS先生、
趣味の「回文」でテレビに出てしまうN先生、「ギリシャ神話」の解説書を書き出したというK先生・・・
ほーんとに相変わらず活動的な先生ばっかり。
音楽以外は何も出来ないひろみーたは多いに刺激を受けて帰ってきました。

いえ、帰らず、一人暮らしにそろそろ飽きたゆみちゃんのところに泊めてもらいました。



'99年6月20日(土)    心理学の光と影

今ブームと言われる心理学の講演を聞きました。印象に残った言葉・・・

(医者だろうと)人間が人間の体をどうこう、
(心理学者だろうと)人間が人間の心をどうこう・・・なんて出来るものではない。

心に刺さったトゲの痛みを和らげるのにせめて出来る事は、
「相手の話を真剣に聞いてあげること」「耳を傾けてあげること」

「私はこうです。」「私はこう思います。」と自分を出す事も大切だけれど、
優しい気持ちでひとの話を「真剣に聞いてあげられる人」にもなりたいと思いました。



'99年6月19日(土)    懇親会

こんな出会いもあるんだ。。。

今日初めて会った人達なのに、バックグラウンド等もよく知らないのに、
住んでいる所もバラバラなのに・・・、
・・・でも、同じような事を考えていて、価値観が近そうなのでお互い安心してしゃべれて、
なんとなくサイクルが合って・・・すぐにお友達になってしまう人達。

誰とでも暖かく楽しくコミュニケーションし、全ての人がひとつの家族のような雰囲気。
何か久々に良いものに出会い満たされたような気分で帰ってきました。



'99年6月23日(水)    生徒に学ぶ          

エーッ!私、こんなこと教えたっけ?(‥?)

発表会の後、宿題に作文を出したのですが、(音楽教室ではなく国語教室みたいですね。(笑))
今日、それを読み返してみました。

・テクニックは通過点に過ぎず、感情が込められて初めて曲が完成するのだと・・・
・「自分らしく弾く」ということだけを心がけ・・・
・先生の言っていた「間違えて弾くのには必ず理由がある」という言葉が・・・
・なるべく「自分独特の表現」を・・・

ああ、自分の言った事が生徒の中でその子なりにこんな風に熟し・・・、
嬉しいと同時に少し怖くなりました。



'99年6月24日(木)    生徒に学ぶ PART2   

「間違えて弾くのには、必ず理由がある」
という昨日の生徒の言葉が、実は何にでも当てはまると気付きました。

「困ることになるのには、必ず理由がある。」
    勘違いされるような事を、考え無しに平気でしていたり、
    自分に原因があるのだと…。(反省)



'99年6月27日(日)    さくらんぼにまつわる想い出    

素直で真面目な20代の美しい生徒が習いに来ていました。
毎年、夏になると彼女らしい素敵な贈り物を…。

8年間位習っていたのですが、ある年、
「あのう、今年は、事情があって、何も差し上げられないのでコレを・・・。(.. )」
と言い、実家の山形から送ってきたという「さくらんぼ」をくださいました。

ひろみーたは「(‥?)事情って何かしら?」と思いましたが、
それ以上聞いてはいけないような気がして何も聞きませんでした。
その可愛いさくらんぼは、ちょっと酸っぱくちょっと甘い味でした。

それから1年後、彼女はレッスンをやめる事に。
エ◯バに勧誘されて入ってしまったと知り、事情の意味が初めて飲み込めました。

ああ、あの時、事情を聞いてあげていれば・・・と悔やまれる事ばかり。(.. )

6月、さくらんぼを見かけると、彼女を想い出して買ってしまいます。

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